「陽キャ陰キャ」と差別したくなるのはその人が不安だからだった!?

最近よく耳にする言葉、それは「陽キャ」「陰キャ」である。

「陽気なキャラクター」「陰気なキャラクター」を略した言葉であるが、これらの言葉を使うシチュエーションは非常にネガティブである。

たとえば、「俺は陽キャラで、あいつは陰キャラ」など、他人をバカにしたいときに用いられることが多い。

しかし、本来私たちは二分化された狭いカテゴリーに追いやることができるほど単純な生き物ではない。

所属するコミュニティによっては、人はリーダー(陽キャラ)にもなり得るし、単なる構成員(陰キャラ)にもなり得るからだ。

にも関わらず、なぜ人々は「陽キャ」「陰キャ」などの二分化された狭いカテゴリーに自分や他人を押し込めようとするのだろうか

今回は、その謎を解いていきたいと思う。

陽キャは陽キャを好きになり、陰キャは陰キャを好きになる。

上記を明らかにするために理解しなければならないのは、「人間はどのような相手を好きになる傾向にあるか」ということである。

そして大前提として、人間は自分と似ている相手を好きになる生き物である。

なぜなら、類似性の低い相手といるよりも類似性の高い相手と一緒にいたほうが危険がなさそうに感じるからだ。

人間はあくまで動物であるため、生き延びることが人生の1つの使命である。

そのため、自分と似ている相手と過ごした方が「生き延びることができそうだ」と感じ、相手に好意を抱くのだ。

あなたの身の回りにいる友人も

  • 価値観
  • 性格的特性
  • 趣味嗜好

などの類似性が高い相手ではなかろうか。

つまり、陽キャは陽キャを好きになるし、陰キャは陰キャを好きになるということである。

「陽キャ」「陰キャ」は、「外向型」「内向型」

次に、内向型」「外向型」もこの謎を解く上で重要になる。

主に中高生内コミュニティでは、「友達が多く、運動部に所属し、活気のある人」を陽キャと称することが多く、「友達が少なく、文化部に所属し、おとなしい人」を陰キャと呼ぶ。

これは心理学用語の外向型、内向型に分類することができる。

外向型、内向型とは気質の違いであり、たとえば外向型は人と話すとエネルギーを得ることができ、反対に内向型は人と話すとエネルギーを消耗してしまうという違いがある。

そのため、外向型はコミュニケーションスキルが高くなり、内向型は思考力が高くなる傾向にある。(これは単純に二分化された世界ではなく、人間はどちらの性質も持っているが、その度合いが人によって違う。)

ここで特筆すべき点は、世の中の75%人が外向性の傾向が強いということだ。そのため、社会は外向的な人に有利なように作られているのだ。

少数派の陰キャは差別される傾向にある。

前提についての知識は明らかにできたので、次に批判の構造を見ていこう。

人々は、なぜ「陽キャラ」「陰キャラ」と批判したくなるのだろうか。

その答えは、「多数派」と「少数派」に隠されている。

批判はいつも少数派に集まる。

黒人差別、LGBTQ、学校内、会社内のいじめなど批判の的になるのはいつも少数派である。

芸能人のスキャンダルが批判されるのも、「大衆が信じる常識とは異なった行為をしている」=「少数派」だからである。

少数派が批判を受ける理由は、前述したように多数派が生き延びるためである。

人間は集団で生活をしている生き物であり、その集団の中で生き延びたいと考えている。

前述したように、生き延びるために危険がなさそうな相手=「自分と似た相手」を好きになる。

さらにそれだけでなく、集団内での異端(自分たちと似ていない人)を攻撃するようになってしまったのだ。

それはそうである、自分たちと似ていない異なった行動をする相手を弾き出した方が”安心”できるからだ。

もちろん、全員が少数派を攻撃するわけではない。

主に攻撃する人物は不安感が強い人である。

その社会やコミュニティにおいて、「生き延びることができる」と明確な根拠を持つことができない人は、不安感が強くなり、批判しやすい相手を攻撃することで不安の穴埋めをするのだ。

きちんと考えれば、肌の色、セクシャリティなどは論理的な批判の的になることではなく、陽キャ、陰キャなどの性格的特性ももってのほかである。

つまり外向性が高く、不安感が強い人は、少数派である内向型を批判する傾向にあるのだ。

社会では、「陽キャ」ではなく「陰キャ」が増えている!?

外向型の中の不安感が強い人たちが、より不安に陥ることが現代社会では起きている

それは、内向型の人間の増加である

より正しく言えば、「外向型のみが正しい」とされていた社会から、「内向型でもいいよね」という風に社会がシフトした結果、今まで隠していた人たちが、「実は私も内向型でした」と表現できるようになってきたのである。

この内向型の増加を証明するように、以下の現象が起こっている。

  • 運動部の所属人数(体育会系)の減少
  • リモートワークの増加
  • クリエイティブ職の増加

これによって、外向型の中の不安感が強い人たちは

  • 「少数派になりたくない。」
  • 「自分たちと似た人を増やして安心したい。」
  • 「不安を埋めたい。」

と考えた。

この結果、生み出された言葉が「陽キャ」「陰キャ」である。

つまり「陽キャラ」「陰キャラ」とは、不安感の強い外向型の人たちが自分たちの不安を穴埋めするために作られた悲しい言葉だったのである。

本当の陽キャはそんなこと言わない。

このように1つの流行語から社会現象を紐解いてきたが、やはりここで伝えたいことは言葉に騙されるなということである。

人々が語っている正義は、実は正義ではないことが多い。今回のケースは、政治家のマニュフェストや大人たちの言葉にも応用することができる。

彼らが語る正義は、みんなのためではなく、自分と似た人をただ単に増やしたいだけなのかもしれない。社会や人々を考慮し、本当にみんなにとって良い影響をもたらすのか、響きのいい言葉に騙されれず、冷静になって考えよう。

また、私たちがすべきことは自分と似た人間を増やすために社会を二分化するのではなく、誰もが生きやすい社会にするためにはどうすればよいのかを考えることである。

それは、社会的な正解を当てはめるのではなく、今いる構成員たちをきちんと見ることが重要である。

言葉に騙されるな。不安に負けて攻撃するな。

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